今回はマレーシア株ということで、マレーシア最大の銀行であるマラヤンバンキングの分析をしたいと思います。
マラヤンバンキングというのが正式名称ですが、Maybankという名前のほうが身近?かもしれません。そんなん聞いたことないよ!という声も聞こえそうですが、どうやらマレーシアとかインドネシアといったマレー世界では一番安全な銀行と思われているみたいです。フィリピン、ブルネイ、シンガポールでも超大手です。
これがMaybankの看板です。
黄色の黒ということでいかにも金運がよさそうな銀行ですね~。色という意味では、某赤の銀行って金運的にダメな気がしますが(笑)
時価総額はマレーシア上場企業でトップというのがウィキペディアで書いてましたが、今もそうなのかは分かりません(調べてませんすみません)。とはいえ成長著しい東南アジアで最大の銀行ということで、注目には値すると思います。
ここ10年で株価はほぼトントンですね。さすがにリーマンショック直後だと4ドルまで下がっていますが、だいたい8~10ドルの間をウロウロと言う感じです。
配当利回りが6.67%ということで紛れもない高配当株ですね。この高配当を維持できるか、財務分析を行いたいと思います。
マラヤンバンキングの概要
1960年クアラルンプールで創業で、創業後3年で150もの支店をつくるなどすごいスピードで成長したようです。創業者は2008年に亡くなってしまったようです。マレーシア最大級の企業というわりにはかなり若い会社かなと思います。
東南アジア最大であるだけでなく、イスラム銀行としても世界最大級です。イスラム銀行とは、イスラムの戒律を守る形での融資を行う金融機関のことです。マレーシアはイスラム教国でもあるので、銀行も自然とイスラム部門を持っているという事かと思います。
あれよあれよというまに成長してマレーシア最大の金融機関にのし上がったというのがマラヤンバンキングです。
マラヤンバンキングの売上と利益
では早速確認していきましょう。
マラヤンバンキングは2011年から12月期決算になりました。それまでは6月期決算でした。今回は決算期を変更してからの8年間の数値を見ていきたいと思います。(イチイチ修正するの面倒でしたし・・・)
過去8年間で売上は順調に伸びており、利益もおよそ1.8倍くらいになっています。マレーシアのGDPも伸びているので、最大の銀行であるマラヤンバンキングも最大手として売上を伸ばしているというところかと思います。
マラヤンバンキングの配当
次に配当金を確認します。
一株配当はこの8年で若干減少してしまいました。一方で配当性向は徐々に上がっていってます。
その理由は、配当金の支払額自体は年々上がっているのですが、増資しまくっているので一株あたりの配当金が伸びないんですね。高配当株だけど、配当金の伸びはそんなに期待できないのかなぁ~と思います。
マラヤンバンキングのキャッシュフロー
ではさいごにキャッシュフローです。
銀行のキャッシュフローは他の事業会社と全然違うんですよね。普通なら営業キャッシュフローが赤字というのは「投資してはいけないヤバイ会社」ということになるのですが、銀行というのは預金者からお金を預かって貸付できたらもうかるので、必ずしも投資キャッシュフローがマイナスだからといってヤバイとは限りません。
マラヤンバンキングはほぼ毎年投資キャッシュフローがマイナスですが、預金をめちゃくちゃ積み上げている(財務キャッシュフローがプラス)ということで資金繰りには全然問題ありません。マレーシア経済がどんどん成長していくので、人々が預金をするようになってきている、その額が増えてきており最大手のマラヤンバンキングも預金を集めまくっている、という事かなと思います。
ということで、今回はマレーシア最大の銀行、東南アジアでも大手の銀行であるマラヤンバンキングについて分析しました。配当利率6%超ということですごい高配当の株で、投資してもOKでしょう。そのかわり、一株配当がどんどん上がるのも期待しにくいので、、「高利回りの債券」だと思って投資すればいいのかな~と思います。マラヤンバンキングにはイスラム銀行部門もありますし、なんだかんだで力のある銀行だと思います。