今回は最後の石油精製・石油化学会社シリーズです。
これまではPTTグローバルケミカル、タイオイル、IPRC、エッソタイランドの4社を分析しましたが、今回のスターペトロリアムリファイニングが最後の5社目ということになります。エッソタイランドと同じく外資系の石油精製会社となります。
同じような会社ばかりで私も飽きてきたのですが・・・でもSBIから購入できるタイ株77銘柄を全て分析すると決意しましたので、全部やり来たいと思います。分析した先にタイ株に投資することはあるんだろうか・・・。バムルンラード病院に投資しようかと思いましたが、まさかのHIV感染事件を起こしていたので投資は取り止めしましたし・・・。
さて話がそれましたがスターペトロリアムリファイニングの株価を確認したみたいと思います。
上場後に2倍くらいに上昇していますが、またもとに戻っています。配当利回りは1.23%ということで、タイの政策金利よりも低いですね。うーん、分析するモチベーションがわきませんが・・・頑張りたいと思います。
スターペトロリアムリファイニングの概要
この会社の株式の60%はアメリカ石油大手のシェブロンが持っています。ということで、この会社はシェブロンの子会社ということです。エッソタイランドと同じくタイ国内における外資系石油会社となります。事業内容はタイ国内での石油精製です。
このような石油精製施設を運営しています。ラヨーンというところにスターペトロリアムリファイニングの製油所があるようです。
2015年にタイ証券取引所に上場しましたので、株価は2015年以前はありません。アニュアルレポートも過去分がなくて2012年以前の数値がわかりませんが、過去7年分の財務分析をしていきたいと思います。
スターペトロリアムリファイニングの売上と利益
売上と利益をみてみましょう。
売上は2016年に底をついてまた回復してきている、といった感じです。石油価格と連動したうごきになっています。で、利益率ですがなんと1%という非常に低い数値になっています。もう分析5社目でなんとなく理解したのですが、石油精製なんていうコモディティティビジネスは儲からないんでしょうねぇ~・・
スターペトロリアムリファイニングの配当
配当の状況を確認してみましょう。
上場前から配当は出していますが、2015年の上場後は配当をだしているものの、徐々に減配していますね・・・。そりゃ利益率1%じゃ配当維持するのも難しんだろうな~・・と思いますが。長期的に安心して投資できるかというと微妙な気がします。
スターペトロリアムリファイニングのキャッシュフロー
それではキャッシュフローを見てみましょう。
営業キャッシュフローは毎年プラスですが、2014年まではプラスの幅がかなり小さいです。上場後の2015年以降は営業キャッシュフローのプラスが大きな値になっていますが、同じくらい財務キャッシュっフローのマイナスが大きくなっています。これは有利子負債の返済に充てたためです。ところで設備投資のキャッシュフローが結構小さいのですが十分に製油所に投資できているんでしょうかねえ。なんかあんな大きな工場とかは維持だけでも莫大なキャッシュが必要な気もしますが。詳しくないんで良くわかりませんが・・。
次に、配当の原資は大丈夫なのかと言う観点でキャッシュフローを確認します。
営業キャッシュフローから資本的支出を引いたものを「配当金の原資」と定義し、実際の配当金支払額と比較しました。青のバーがオレンジのバーよりも高ければ問題ないです。上場した2015年以降は、類型では青いバーがオレンジのバーよりも高いので、キャッシュ繰りは大丈夫なんでしょう。
ということで利益率1%と言う時点でやる気がなくなってしまった感じなのですが、これでタイの石油関連企業は全部分析しました。タイ石油公社、タイ石油開発公社、PTTグローバルケミカル、タイオイル、IRPC、エッソタイランド、そしてこのスターペトロリアムリファイニングの7社です。
私が投資するとしたら・・・うーーん、、そもそも他の業種に投資刷るかなぁ~と思いますが、(別に石油関連株に投資しないといけないルールなんてないし)しいていうならPTTグローバルケミカルかなと思います。配当利率は6%超えてて高いし、配当支払いのキャッシュはうまく回っているし、というのが理由です。やはりタイの政府とつながりのある会社のほうが、石油とかガスとか精製所の土地とか、トラック輸送とかでいろいろ便宜を図ってもらえるんじゃないんですかね?分かりませんが、PTTグローバルケミカルが一番よさげです。もし石油関連株で投資するのであれば、の話ですが。